RAV Vast(RAV Drum)を買ってみた記録 (あるいは RAV Vastファンページ)
「ハンドパン(あるいはハングドラム)」という楽器があるのですが、ひょんなことから欲しくなってしまいまして、いろいろ検討した結果「RAV Vast(RAV Drum)」というのを買いました。
日本ではマイナーな楽器なので、収集した情報をまとめてみました。
更新情報・最近のRAV Vastの動向について
- 現在本家でブラックフライデーセール中。RAV Vast、RAV Panが20%オフ。29日まで。
- 新しいスケール F Astronaut が追加されています(2021/9)
- 最近更新できていませんでしたが、いろいろとスケールが増えています。(2021/4)
- 本家ravvast.comにて、11月20日から27日(米国東部標準時基準)までブラックフライデーセールが行われています。全スケール20%オフ。(厳密には日本時間11月28日13:59 まで)
- ハロウィンセールでRAV Vastが120ドルオフ。RAV Panが250ドルオフのクーポンを発行されているようです。10月26日の正午までです。
- 期間限定で全RAV Vastが15%オフ。RAV Panが300$オフになっています。4月30日まで→5月15日まで伸びたようです。→なんかまだやってる模様?(5/16現在)
- 期間限定でゴールド仕様のRAV Vastが注文できるようです。昨年何かのキャンペーンでプレゼントしていた一品モノでしたが、要望が多かったのでしょうか。6スケールが対応しています。(2020/3)
- 目を離している間に F# In Senスケールが追加されていました。和の雰囲気がある音階です(琴や三味線で使われるとか)。10音。(2020/2)
- 公式サイトにバーチャルプレイヤー https://ravvast.com/virtualplayer/ が追加されました。これでスケールの比較がしやすくなりますね。ウチの「シミュレーターもどき」はお役御免です(笑) (2020/2)
- G Humaynスケールが追加されました。中東方面のイメージ? (2020/1)
- 「弾き方」のコーナーで紹介している Master the HandpanのRAVコースが公開されました。少しお得になるクーポンコードがあるので「弾き方」のコーナーからご確認ください。(2019/10)
- RAV Pan(ハンドパンの方)にB Celtic minorとD Celtic minorとD Majorが増えました。新型にはF Pygmyにあった裏面のノートが無くなり、代わりにGu(裏の穴)にHeatbeatsという伸縮する機構が付いていて、伸ばすと音が変化します。構成音はRAV Vastの同じ名前のスケールと一緒です。(2019/9)
- A Marmaraスケールが正式に販売開始されたようです(2019/7)
- 過去のスケールの復刻アンケートで上位のものが復刻されるそうです。B Onoleo (一番人気)、G Minor Pentatonic、C Golden Gate、B Golden Arcadia、B Major。既に予約も可能とのこと(2019/5)。
- 試しにシンプルなB Celtic MinorとG Pygmyのシミュレーターもどきを作ってみました。なんとなく雰囲気を知ってみたい方へ。 (2019/5)
- 4月後半くらいにA Marmaraというスケールが追加されたようなのですが、まだ公式ショップには載っていませんね。SNSとかで手に入れている人を見かけるので、チャットで聞いてみると答えてもらえるかもしれません。→https://www.youtube.com/watch?v=O5NEEnOlwPg (2019/5)
- 3月くらいにRAV Vastがマイナーチェンジしてリムが真鍮になったようです。注文の際はチャットでどっちのリムが来るのか確認すると良いかもしれませんね。(2019/4)
- 「RAV Vast公式ストアの支払い方法」「RAV Vastを使っている日本のミュージシャンの皆さん」等の項目を追加しました(2019/2)
- 公式サイトのショップに新商品が追加されました。
オフィシャルのマレット、ソフトカバーの新色(水色とベージュ)、ウッドスタンド等。(2019/2) - 2019年になって、全体的に値上げが実施されてしまいました。(2019/1)
- 新しいスケール「Arabian Night」が発売されました。(2019/1)
- 新たに「RAV Pan」がリリースされました。これはRAVブランドによるハンドパンで、RAV Vastのようなタンドラムではなく、Hangの流れを汲む狭義のハンドパンになります。
もともとRAV Vastは創業者がハンドパンが高価だから自分で作った、みたいなのが起源とのことで、自らのブランドでハンドパンを作るのは悲願だったのかもしれません。今だけ1400ドル。通常価格は1900ドルだそうです。(2019/1)
目次:
- 更新情報・最近のRAV Vastの動向について
- 念のため
- RAV Vastについて
- 日本でのRAV Vast情報
- RAV Vastの種類(スケール)
- スケールの選び方
- 弾き方(叩き方?)
- 買い方
- ケースについて
- お手入れ
- RAV Vastのコミュニティ
- RAV Vastを使っているミュージシャンの皆さん
- その他
- その他のタンドラム
念のため
ブログ主は音楽理論などからっきしなので、以下の内容には正確でない内容が含まれる可能性がありますのでご注意ください。
また、私がRAV Vastを購入した2018年6月段階の内容となりますので、時間が経てば状況が変わっている可能性があります。気が向いたら追記していきますが内容は未保証です。
※あと、「買ったよ!」とか「参考になったよ!」とか、コメントで残していただけますとブログ主が喜びます。
その他ご意見ご感想あれば記事にコメントいただくか https://twitter.com/youichirou までお願いします。
RAV Vastについて
ロシアの工房 RAV Lab’s で作られているスティールタンドラムという楽器の一種。「ハンドパンが欲しくなった」で始めておきながら厳密にはハンドパンではありません。
スティールタンドラムとは、鉄製(=スティール)の筐体に舌(=タン)のような形の切れ込みを入れて、それを手で叩くことで音を出す楽器です。タンの大きさと形で音程や音色が決まります。
RAV Vastはハート型の複雑な切れ込みがあり、それによる深い独特の音が魅力です。
こういうやつです。(公式サイトより)
こういう音がします。
基本的には本体にある切り込みを指で叩いて音を出しますが、切り込み以外の胴体を手で叩いたり、こすったり引っかいたりしていろんな音を出すことができます。
公式Facebookページ:
https://www.facebook.com/ravdrum/
公式YouTubeチャンネル:
などで公式の演奏動画を見ることができます。
日本でのRAV Vast情報
Twitterで世界のいろいろな打楽器を紹介されているサカンさんが時々RAV Vastについてもツイートされています。
RAV Vastの公式アフィリエイトをされているそうで、よく割引キャンペーン情報も掲載されていますので購入を考えている方は要フォロー。
世界楽器てみる屋さんのRAV Vastページ
RAV Vastについて、とスケール(後述)の解説があります。
http://gakki.temiruya.com/archives/2017/01/post_338.html
注文もできますが全部1ヶ月待ち。
アトリエマルさんの解説ページ
Rav Drum – ロシアの楽器革命 <Part 1> | 丸いブログ
RAV Vastの種類(スケール)
鳴らせる音の音階(スケール)でいくつか種類があります。
RAV Vastは叩くところが9カ所(モノによっては+1カ所)で、それぞれに音程が割り振られます。この音の組み合わせがRAV Vastのスケールになります。
2019年7月現在、公式サイトに載っているのは以下のスケール。
・B RUS (RAV Universal Scale)
(B2) D3 F#3 A3 C#4 D4 E4 F#4 A4
・D Major (いわゆるSabyeスケール)
(D3) G3 A3 B3 C#4 D4 E4 F#4 A4
・A Integral
(A2) C3 E3 F3 G3 A3 B3 C4 E4
・B Celtic minor
(B2) F#3 A3 B3 C#4 D4 E4 F#4 A4
・B Celtic Double Ding
(A2) (B2) F#3 A3 B3 C#4 D4 E4 F#4 A4 (10音)
・D Celtic minor
(D3) A3 C4 D4 E4 F4 G4 A4 C5
・B Kurd
(B2) F#3 G3 A3 B3 C#4 D4 E4 F#4 A4 (10音)
・G Pygmy
(G2) C3 D3 D#3 G3 A#3 C4 D4 F4
・E Low Pygmy
(E2) A2 B2 C3 E3 G3 A3 B3 D4
2018年末に、新しいスケールの B Arabian Night が新発売になりました。あと、B OnoleoとG Minor Pentatonic等がたぶん数量限定で復活しています。
・B Arabian Night
(B2) F#3 G3 A#3 B3 C#4 D4 F4 F#4
・B Onoleo
(B2) F#3 G3 B3 D#4 E4 F#4 G4 B4
・G Minor Pentatonic
(G2) D3 F3 G3 A#3 C4 D4 F4 G4
・B Golden Arcadia
(B2) D#3 F#3 А#3 B3 C#4 F4 F#4 G#4
・C Golden Gate
(C3) E3, G3, B3, C4, D4, F#4, G4, B4
・A Marmara
(A2) C#3 E3 G#3 A3 C#4 D#4 E4 G#4
・F# In Sen
(F#3) G3, B3, C#4, E4, F#4, G4, B4, C#5, E5 (10音)
・RAV Pan F Pygmy(タンドラムではなく、ハンドパン)
(F3) G3 G#3 C4 D#4 F4 G4 G#4 C5 (C#3 D#3)
※昔は上記以外のスケールもあったようです。
Celtic~はケルト音楽のスケールを元にしているようで北欧っぽい雰囲気があります。同様にKurdは中東の方の民族音楽のスケール、Pygmyはアフリカの方の民族音楽のスケール…ということになるのでしょうか。いわゆるハンドパンでもよく使われるスケールで、確かな命名の由来はわかりませんがそれぞれ違った雰囲気があります。
以下にそれぞれのスケールで鳴る音をチャートにしてみました。
※○を付けた音が「Ding」(中央の基本となる低音)
音の分布を見ますと、D Celticが最も高音寄り、E Low Pygmyが名前の通り最も低音寄りです。
RAV Vastは基本的に8面+天面で9面あってそれぞれの面に1音ずつ、計9音あります。
チャートで「(10)」と書いてあるスケールは10音のモデルです。面数は他と同じ9面なのですが一つの面だけ2つの音が付いています。B KurdとB Celtic Double Ding、F# In Senがそれにあたります。1音多い分表現力が広くなるのでしょうが、その分中上級者向けかも。
10音あるB Celtic Double DingはB Celtic Minorをベースに低い方に1音追加されています。「基本になる低音(Ding)」が2つあるのでDouble Dingという名前になっているようです。B Kurdは同じくB Celtic MinorをベースにG3が追加されていて、どちらも他の音はB Celtic Minorと同じです。
その他、A3 C#4 D4 E4 F#4 A4は共通しているスケールが多いです。
他のハンドパンやスティールタンドラムのスケールではakebonoという和風のスケールもあるのですが、RAV Vastにはありません。日本のユーザーが増えたらakebonoも作ってくれるかもしれませんね。
→ついに和風のスケール F# In Senが追加されました!
スケールの選び方
正直なところ、試奏する機会も限られますし、演奏している動画などを参考にフィーリングで選ぶしかないでしょう。
候補のスケールの名前を付けて「RAV Vast G Pygmy」などで検索すれば実際の演奏や奏者のコメントなどを聞くことができます。しかし英語ばっかりで日本語情報は少ないですね…。
公式サイトによれば D Majorが「初心者向け」とあります。メジャーコードになる組み合わせが多く明るい雰囲気の和音を出せて、洋楽でよく使われる音階だそうなので他の楽器と合わせやすいかもしれません。試しに触ってみた限りでは、「適当に叩いてもそれっぽく聞こえる度」はD Majorが一番高い気がするので、初心者の人はやはりこれにしておくのが無難かもしれません。
私の保有している B Celtic Minor は、良く言えば落ち着いた感じで、悪く言えば地味です。…が、買ってから気がついたのですが、パイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ冒頭の音階となぜかだいたい合っていたので、パイレーツ・オブ・カリビアンを弾きたい人はB Celtic Minorにしましょう(笑) 。このように弾きたい曲の音があるかで考えるのも良いですね。(まあ、目当ての曲が弾けるかどうかなんてのは弾いてみないとわからないです正直。)
Integralは和音の組み合わせが難しいとかなんとか。
B Celtic Minor Double DingやB KurdはB Celtic Minorの音を含むので、B Celtic Minorと同じ曲を演奏できることになります。1音多い分表現が広くなるわけですが、タンの配置が点対称でなくなりますので、若干演奏が難しくなるかもしれません。慣れかとは思いますが。
また、以下の公式ビデオや奏者の方のビデオでスケールごとの比較を挙げておられるので、聞き比べると良いかも。(ただ、プロの演奏なのでそれぞれのスケールの魅力を引き出した演奏をされるため、実際に叩いてみるとアレッ?となる場合もあるかも知れません。私はなりましたw)
※今はもう入手できないスケールも紹介されているのでその辺は参考までに。あと、同じスケール名でも頭の文字が違うと別物なのでご注意を(D Celtic MinorとB Celtic Minorなど)。自分が考えているスケールと頭の文字が合ってるか注意。
RAV Lab'sの方でも、各国で試奏できる機会を増やしていきたいと考えているようで、販売代理店を紹介したりされています。
また、前述のサカン氏がたまに「ハンドパンで遊ぶ会」というイベントを催されています。ハンドパンだけでなくRAV Vastも叩かせてもらえることもあるようなので、サカン氏のtwitterで開催情報をチェックして、首都圏にお住まいの方は参加されてみては。
#ハンドパンで遊ぶ会 Vol.7は明日6/24(日)@代々木公園です。なんとか雨は止みそうで良かった…。14:00の回1名分キャンセルが出ましたので参加希望の方はDMか返信をお願いします。ハンドパンオーナーは無料&人数制限に含めないので自由に遊びに来てください! pic.twitter.com/RP1ZeCV8qc
— サカン@世界の打楽器 (@wyrm06) June 23, 2018
名古屋や京都でも別の方がたまに開催されています。
後述の「ジャパン・ハンドパン・オーナーズ・クラブ」Facebookグループ等で告知されることが多いようなので興味がある方はまずはグループに加入しておきましょう。
私のB Celtic MinorとG Pygmyでよければ、滋賀県まで来ていただければ触っていただくこともできますので近畿で興味のある方は https://twitter.com/youichirou までご連絡ください。
RAV Vast Community(Facebook)に掲載されたDavid Duan氏による選び方解説
Facebookグループに掲載されていた「How to Choose a RAV Scale」というドキュメントより抜粋転載させていただきますと、
ムード
ハッピー:Major
バランス:Celtic、Kurd、RUS
ミステリアス:Pygmy、Minor Pentatonic
秘儀的:Integral、Onoleo
文化
アフリカ:Pygmy
アラビア:Kurd、Onoleo
アジア:Minor Pentatonic
北欧:Celtic
ネイティブアメリカン:Integral
西洋:Major、RUS
難易度
簡単:Pigmy(E Lowでないほう)、RUS、D Major、B Celtic Minor(Double Dingでないほう)
中間:B Celtic Double Ding, Kurd, E Low Pygmy
高度:Integral、Onoleo
…とのことです。
現在販売されているスケールのみ抜粋していますので、全文(英語)は後述のFacebookグループのTonguepan Communityに加入してご覧ください。もっといろいろ書いてあります。
あと、こういうスケールごとのコード図もあるので、人によっては参考になるかも。
スケールの組み合わせ
デュオで弾く時や、2台で弾く時などの相性のよい組み合わせを公式Facebookで挙げておられます。
1台で全てをカバーするのは難しいと思うので、個性が違うのを2台持つのがベターなのでしょうが、なかなか2台は…。お金が…。
弾き方(叩き方?)
いわゆるハンドパンと違ってタンドラムはタンを叩けばまあ音が出るので敷居は低いですが、一応いろんな叩き方があります。
世界のRAV Vast奏者さんがチュートリアル動画をいろんなところで公開されています。ただし英語です。考えるな、感じるんだ。
短めのパターンを紹介するチュートリアルが多いのですが、シンプルなやつでいいので長目の演奏での組立て方を教えてくれるのがもっとあるといいなぁと思います。
RAV Vastオフィシャルチャンネルのチュートリアル
Kay Rauber氏のチュートリアル(上記の続き)
Ricky Hillson氏のチュートリアル
RAV Vastではないですが、ここらも参考になります。
Master the Handpanの有料レッスン
ハンドパンのレッスン動画を販売しているサイトですが、RAV Vastコースも2019年10月に公開されました。サンプルのレッスンも視聴できます。149ドルでちょっと勇気がいります。
購入してみましたが、かなり基本的なところから、初心者卒業…?…くらいのレベルをこってりやってくれる感じです。5~10分くらいのレッスンがウォームアップの練習を含めてだいたい60くらいあります。物足りない場合は別のハンドパンの中級クラスあたりも十分初心者が参考にできるレベルのように感じました。ただし英語ですので何を言ってるのかわかりませんが演奏しながらですし、音符(?)も表示されますのでまあ問題にはならないでしょう。
「特に音楽をやってきたわけでもないのに音に惹かれて勢いで買ったけどよくわからない」…といったような人はRAV本体代8万円が10万円になっても誤差といえましょう(笑) 物置の重りにするくらいなら一度やってみる価値はあると思います。
また、ユーザー登録するだけで無料のお試しレッスン動画を見れますので興味があればまず見てみましょう。
これでどうにもならなかったら対人レッスンを考えるくらいでいいのではないでしょうか。
※以下のリンクから開いて「FRIENDS30OFF」のクーポンコードで30ドルオフになります。
masterthehandpan.teachable.com
買い方
ロシアの公式サイト
公式サイトにストアがあるのでそちらから注文するのが一番安価に手に入りそうです。ロシアですが英語は通ります。
2018年は650ドルからでしたが、2019年から値上がりして730ドルからに。
送料はEMSで100ドル強。届くまで1~2ヶ月かかります。
RAV Vast tongue drum. Handpan alternative with rich sound. Easy-to-play drum
日本の楽器店サイト
日本で輸入している楽器店があるのでそちらで買うのもよいでしょう。こちらは輸入代行の費用がかかりますから10~12万円くらいになります。日本語で買えるでしょうしメンテナンスの相談などしやすいメリットがあるのでは。
アトリエマルさんのサイトのRAV Vastコーナー
民族楽器コイズミさんのサイトのパーカッションコーナー
http://koizumigakki.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=911356&csid=13
その他
もしくはAmazon Japanやヤフオク、メルカリでも売りに出ていることがあります。が、大概は在庫切れです。
公式サイトでの注文
とりあえず買うだけなら、公式サイトのStoreコーナーで商品をカートに入れて、フォームに必要事項を入力してクレジットカードかPayPalで決済すれば注文が可能です。
(2021/4)ちょっと情報が古くなった感があるので、以下のくだりは一旦消しておきます。
基本はショッピングカートで、季節ごとにたまに自動的な割引がかかります。
…が、前述のサカンさんのtwitterからストアを開いて、サイト画面右下のチャットから担当者にプロモコードを伝えることで割引してもらえるそうです。
ちなみに私Rav drumの公式から「アフィリエイトつけるから宣伝してよ!」と言われておりまして、下記リンク右下のチャットから「PROMOCODE:SAKAN」と入力すると皆様は50$引きになり、私は喜びます。英語解らなかったら相談乗ります。https://t.co/PtXc1VzTKB pic.twitter.com/eAU4ygzAhr
— サカン@世界の打楽器 (@wyrm06) June 25, 2018
この場合は、注文はチャットでやりとりを行う必要があり、ウェブサイト上のフォームは使いません。ロシア企業ですが英語が使えますので学生時代を思い出して頑張りましょう。
私の場合は、英語で以下のようなやりとりを乏しい英語力とGoogle翻訳の力で頑張って行いました(便利な時代になりました)。最近は日本企業が開発した翻訳エンジンもあります。以下のやりとりを参考に日本語を翻訳してチャットにコピペすることでなんとかなります。コツとしては翻訳した英語文を再度日本語に翻訳し直して意味が通っているようなら多分大丈夫です。変な日本語文になったらさらに平易な表現にするなどして調整してみてください。
ロシア時間と日本時間では6時間ほど時差があるので、時間帯によっては返事がすぐには来ないかもしれません。日本だと0時の時モスクワでは18時なので、ビジネスタイムとしては日本の14時から0時くらいの間がやりとりしやすそうです。
- 【私】こんにちは。https://twitter.com/wyrm06 でここを紹介してもらってやってきたよ。プロモコード「SAKAN」を聞いたんだけど使えるかな。
- 【Eugenia】ありがとう。そのプロモコードはチャットでだけ使えます。RAV Vastの注文をご希望ですか?
- 【私】はい。お願いします。
- 【Eugenia】それでは、発送先住所、注文したいRAV VASTのスケール、バッグの要不要、支払い方法、をこのチャットで教えてください
- 【私】住所はほげほげ、商品は B Celtic Minor、バッグもほしいです。クレジットカードでよろ。
- 【Eugenia】支払いのメールを送るのでメールアドレスを教えてください
- 【私】~~@~~です。
- 【Eugenia】ありがとう。しばらくしたら支払いのメールが届くので、そこから支払ってください。総額XXXUSDになります。
- 【私】OK。
- (メールが来たのでカードで支払い手続き)
- 【私】支払いできましたよ。
- 【Eugenia】早速ありがとう。確認します。…確認しました。ご購入ありがとうございました。後日発送できましたらトラッキング番号などをお知らせしますね。
- 【私】よろしくー。
※2018年6月時点の話なので、時期が変われば変更もあるかもしれませんのでご注意ください。
また、普通はバッグと一緒に注文することが多いと思いますが、フォームからの注文ですと、本体とバッグ両方に送料が載ってしまうように見えます。英語のハードルがあるかもしれませんがやはり原則としてチャットでの注文がおすすめ。
※最近はショッピングカートシステムも新しくなって、荷物の体積で送料が変わるようです。クーポンもフォームに入力するスタイルのようです。
また、2ヶ月に1度くらいたまに70~80ドルくらい安くなるセールをやっていますので、急がない人はそれを待つのも良いでしょう。
公式サイトからの配送
私の場合、「4週間から8週間かかるよ」と案内されましたが、実際は6月7日に注文してから12日後に発送され、そこから8日で届きました。結果として3週間で届いたわけですがこれは在庫や注文状況などによると思われます。あと、受け取り時に追加で消費税を3400円請求されました。
しかしまあ、ロシアから日本まで直線距離でも8000kmですので、スケールが違いますね。
こんな風に届きます。邪悪なマカロン!!
最近はダンボールで来るようで邪悪なマカロンではなくなってしまいました。残念?(2019中旬頃~)
【悲報】RAV Drum開封の儀。
— 柴田樹 (@tatsuki_shibata) 2019年10月11日
邪悪なマカロンが邪悪なマカロンじゃなくなっていた件について。#ハンドパン #ラヴドラム pic.twitter.com/piZXpsTmdA
発送されるとEMSの追跡番号がメールで届きますので経過を見ることができるようになります。そのときの経過はこのような感じでした。
※6月26日に「税関から名宛て人に照会中」となっていますが、電話がかかってくるわけでもなかったのでこちらから税関に電話して聞いてみたところ「荷主の添付書類不備で品物の金額がわからず消費税の税額を確定できないのであなたに問い合わせを郵送で送りました」とのことでした。「証明できるものをFAXで送ってもらえばすぐに配送できますよ」とのことだったので、メールで来ていたINVOICEを印刷して送ったら配送が開始されました。これを放っておいたら郵送の分余計に何日かかかっていたところでした。1日でも早く手に入れたい方はワクテカしながら毎日追跡をチェックするといいと思います(笑)
ちなみに届いた時に付いてた書類を見たところ、金額は書いていたのですが複写でかなりかすれていて非常に判別がしづらかったです。
また、今回は国内の配送が始まった段階で郵便局に電話して、局留めの窓口受け取りにしてもらいました。
RAV Vast公式ストアの支払い方法
クレジットカードまたはPayPalでの支払いになります。
サイト上ではUSドル表記ですが、クレジットの明細を見るとロシアルーブル建てで決済されてました。なので最終的に引き落とされる額はUSドルとは異なってくるかもしれません。
また、公式ストアは基本的には一括支払いなのですが、「Part Payment Plan」という支払い方があって、これは「総額を何分割かして、好きなタイミングで支払って、総額を払い終えたら発送される」というものです。
日本で一般的な分割払いとは違うので「何のための分割やねん…」という感じもしますが、「セールがあとX日だけどどうしてもカネがない!。でもこの値段で買いたい!!」という時にPart Paymentで支払うことで、その値段で一旦売約してもらった上で後でゆっくりお金を用意できる、みたいな目的のようです。
使うことはあまりないとは思いますが、使うときはチャットから。
日本でいうところの分割払いをしたいときは、一旦決済をしてクレジットカード会社と相談することになるでしょう。「あとからリボ」とかそういうのが何かしらあると思います。
ケースについて
金属の楽器なので、運搬中などにぶつけますと変形して音が狂ってしまうこともあるでしょう。
一応公式ストアでキャリングバッグを注文できますが(40ドル弱)、これは簡易的なクッションが付いているものなので、心配な方はハンドパン用またはシンバル用のハードケースを使われるようです。
→の日本のサイト(在庫は少なそう)
Eco-Friendly Handpan Bag : Fiber Composite Hardcase : Panji Bags
どれも海外のメーカーですが、個人輸入は可能だと思います。
EVATEKのHCT社が日本のサイトを作られたようで、ここで頼むのが一番簡単そうですが、あんまり在庫は潤沢ではなさそうです。なお、RAV VASTにはEVATEKのMサイズがちょうどいいようです。
日本の楽器店ではこちらでちょっとだけ扱っておられます。在庫はないことが多いようです。
ハンドパン専門ショップのハードケースコーナー。RAV Vastは扱っておられないようですがサイズが合えば使えるでしょう。
以下でハンドパン向けのケースの紹介があります。EVATEK推しの模様(リンク切れ中)
お手入れ
RAV Vastは鉄なので錆びないよう多少のお手入れが必要です。
調べますとだいたいはハンドパンと同じお手入れになり、金属楽器用オイル、銃器用オイル、椿油などを使う方を見かけます。ハンドパン用オイルとして開発されたPhoenixオイルなるものもある模様。不乾性油であればだいたい何でもいいみたいですが。
研磨剤が入ってるようなオイルやウエスはよくないでしょうね。
あと、金属工具用の防錆紙をケースに一緒に入れておくと錆を防いでくれるようです。(Amazonで買えます)
公式のお手入れ方法ビデオ。英語。
これによると、FrogLube Extreme CLPがオススメとのこと。しかしめっちゃ高い!
私は、手で触れるものなので機械油だとちょっと気になったため、以下の刃物用の100%椿油を調達してみました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00HU02L96
あと適当な楽器用のクロスと防錆紙。フェルナンデスのクロスは安くていいですね。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01B4CQPME
https://www.amazon.co.jp/dp/B003C2UPSU
前述のPhoenixオイル。高い。
https://www.amazon.co.jp/dp/B077MBJYML
動画のFrogLube Extreme CLP。高い
https://www.amazon.co.jp/dp/B00579HNK4
具体的なメンテナンスについて
RAV Drum本家のメールによると、
- ケースに入れっぱなしにすると湿気が篭もって錆びの原因になる
- 演奏するときは手を綺麗にするのが基本
- FlogLubeがおすすめだが、Phoenixもよい、またはワセリン
- オイリングは月に1~2回程度の頻度で
- アルコールで拭くのは実際に錆が発生したときだけにする(普段はオイルのみ)
RAV Vastのコミュニティ
FacebookにRAV Vast専門のユーザーコミュニティがあります。(…が、最近「タンドラム全般」に変わってしまいました)。日本人向けではないので英語です。
一般ユーザーの演奏ムービーや使い方のTIPS、先に挙げたスケールの選び方などの各種資料がアップされています。
日本人コミュニティもできるくらい普及するといいですね。
RAV Drumコミュニティではありませんが、同じくFacebookに「ジャパン・ハンドパン・オーナーズ・クラブ」というハンドパン全般のグループがあり、RAV派の人もいます。
https://www.facebook.com/groups/1889327327947431/
RAV Vastを使っているミュージシャンの皆さん
演奏の参考になるかも。
あまり探せてないのでおすすめのミュージシャンの方がおられましたらご紹介ください。
日本のミュージシャン
- 柴田樹さん
海外のミュージシャンでなんとなく好きな人ら
RAV Vast公式チャンネル常連が多いですけども。
その他
Q: RAV Vast1と2があるみたいだけど何が違うの?
→ 筐体の金属板の厚みが1.5mmなのが1で、2mmなのが2です。RAV1やRAV2と表記されるときもあります。
うちにある1のG Pygmyと2のB Celtic Minorを叩き比べてみますと、1のほうが薄い分長く響き続けるように思います。一方2のほうは分厚い分強く叩いたときに大きな音が出せる感じがします。1のほうが響きに揺らぎがあって有機的な印象で、2のほうが安定していて金属的なイメージがあります。個人的には1の響き方のほうが好みかな。
金属を叩いた音を使う楽器なわけなので、素材の厚みで音の傾向が変わるんですね。
厚みの数字であってバージョンではありませんし、どちらが高級とかそういうのではなく、同じスケールで1と2があるわけではないので、スケールごとの個性の一つと考えて、1とか2の数字そのものは気にしなくていいと思います。
Q: アンプ等に繋ぐ方法はあるの?
→AKG C411 PPというマイクを使って録音などをしている人がいるそうです。XLR端子がついています。
→MSPなるアコースティック楽器用ピックアップを使った例があるようです。
Q: Youtubeでいろいろなチュートリアルビデオ見たけど、演者さんがこっち向いてるのが多くて、左右逆になって混乱するんだけど?
→VLCというプレイヤーを使うと映像を回転させられるのでマシになるかもしれません。
- VLC Media Player(https://www.videolan.org/)をダウンロードしてインストールします。
- VLCのメニューから、メディア→ネットワークストリームを開く→(YouTubeのURLを入力)…でYouTubeビデオを開く
- 同じくメニューから、ツール→エフェクトとフィルター を開き、ビデオエフェクト→ジオメトリ に切り替える
- 「変換」にチェックを入れて「180度回転」
- または、「回転」にチェックを入れ、いい感じになるようアングルを調整する
Q: 公式のバッグに付いてる謎のフラップは何に使うの?
→公式のバッグはハードケースではなくクッションが付いたソフトバッグになっており、演奏中は座布団として使うのを想定しているそうです。
輸送中にバッグに付いたホコリや汚れの上に座ると気持ちが悪い人のために、ぺろんとめくって使うようにしてある、とのことです。
Q: スタンドは何を使えばいい?
普通はあぐらをかいた上に乗せますが、椅子に座る場合はスネアドラム用のスタンドを使っている人が多いようです。
立って演奏する場合は「マーチング用」だと高く持ち上げられるのでよいとか。(Sonor 4000 Marching Snare Stand等)
ハンドパンオーナーの方には「Pearl パール 立奏用スネアスタンド S-710」を使ってる、という方を見かけました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B06WWQ5619
Q: 思ったように音が出ない/叩けない
タンを叩く場所によって出る音が違うのと、そこそこの力で叩かないといい音が出ません。最終的に慣れかと思いますが、ティンパニとかで使うマレットを使うと簡単にいい音が出せます。こいつでまずちゃんと音が出せたときの音を覚えるとよいかも知れません。
そもそも「音楽をやったことがないけどRAVの音色に魅了されて勢いで買った」というような人(私とか)は思ったように手が動かないんですよ。叩こうとしても手が着いてこないのです。でも、マレットがあると手首の返しでスピーディに叩けますから、まずはマレットでスケールに慣れるのも良いかもしれません。
硬さは柔らかめくらいのが良さそうです。硬めのほうは「カーン!」という音になってしまってイマイチでした。
これとか買ってみましたが、標準と硬めが付いていますが、標準でもちょっと硬い…。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01DEYFTSQ
安いタンドラム用とかありましたが、良し悪しはちょっとよくわかりません。誰か試してください(笑)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07P7K99W4
2019年から公式にRAV Vast Malletが発売されました。29ドルです。
買ってみましたが硬さもちょうど良く、ゴム1種類とフェルト2種類とで計3種類付いてますので素材の差も楽しめておすすめです。本体と一緒に買うと送料も節約できて良いですね。
Q:写真や動画を見てると見た目にいくつもバリエーションがあるように見えるんだけど?
わりと頻繁にマイナーチェンジをされているようです。
プロトタイプを含めるといくつもバリエーションがあるようですね。以下のバージョンを見かけました。勝手に番号を振りますと、
- 最初期のプロトタイプ。溝があって一つ音が少ない8ノート。タンの形も音色も今とは異なります。縁が金属製です。 https://www.youtube.com/watch?v=ozqt2s_Vp6o
- 今の見た目に近くなった8ノート。縁がゴムになりました。 https://www.youtube.com/watch?v=VCEv-pJTLf4
- 銀色のタイプ。タンはまっすぐ放射状。このへんから9ノートになっています。
- 青っぽくなって各面の間にスジが入ったタイプ。
- タンが曲がったタイプ。制作者によると傾けると響きが違うのだそう。
- 最新版。縁が金属製(Brass rim)になってさらに青黒く(2019年)。
概ねここで書いている「3:銀色」の世代あたりから日本などにも広まってきている印象があります。マイナーチェンジで着実に進化しているのかというとさにあらず。私の手元には3のB Celticと5のB RUSがありますが、3のB Celticのほうが同じ音のタンを叩いても響きが豊かな気がします。まあこの辺は個人の好みでしかない気もしますが。
新型のブラスリムですが、当然ながらぶつけると凹みます。見栄えはかっこいいのですが、ちょっと気を遣う必要が増えてしまいましたので悩ましいところです。
参考:
その他のタンドラム
調べている間に見かけた中からちょっと興味深かったものを。
YW PULSAR
https://www.yudinworkshop.com/
これもロシア製。盤面をカスタマイズしてオーダーメイドできる。RAVよりお手頃。
最大13音! YW Pulsar Bb2 Custom - YouTube
GUDA Drum
ウクライナのタンドラム。表面の模様が美しいです。
大きいのから小さいもの、両面にタンがあって1台で2つのスケールを持つものなど、バリエーション豊かです。スケールの種類も多彩。Akebonoスケールもあります。
タンドラムなのですが、音はRAV Vastよりハンドパンっぽい音がします。
(本家と元祖みたいなのがあるのか、販売元がいくつかあります。どっちで買うべきか、正直よくわかりません。どちらも独自に発展している感じで。)
https://gudadrum.com/ おそらく創始者の Dimitori氏のほう
https://guda-drum.com/ おそらく分家筋のZen-Percussion社のほう
ところでZen-Percussionのほうはモデルごとに演奏例のビデオが充実してるのですが、比較的シンプルな演奏でハンドパン初心者の良い参考になる気がします。
喜楽器ガンクドラム
http://gankdrum.com
日本製。かつてガスボンベから作っていたタンドラム。今は専用のステンレスのようです。
タンの隣同士の音の共鳴が美しいです。
Hapi Drum
http://www.hosco.co.jp/japan/products/hapidrum.html
日本では手に入りやすい
KAA TONE
https://vk.com/kaa_tone
同じくロシアのスティールタンドラム
TUNGA
https://tungdrumcompany.com/tunga-hardwood-handpan/
木のハンドパン。アイルランド製。
木の四角いのは多いですが丸いハンドパン型は少ないかも。
Sew HandPan
http://www.sewhandpan.com/
上半分は金属で、下半分が木のハンドパン。
さざなみドラム(わたぐも氏)
沖縄でタンドラムを制作されています。少しずつ販売も開始されました。
新型ではなんと、ドラムの中にボールを内蔵しており、叩くだけでなくドラムを傾けることでも音が鳴ります。大自然の波のようなランダムな音色がたまらないユニークな奏法が可能。
https://tongue-drum-sazanami.stores.jp/
http://watagumohuwahuwa.blog.fc2.com/
https://www.youtube.com/channel/UC7TlAuhKUXYMc-R-nBWFBkA/videos
Orion Tonguepan
またしてもロシアのサンクトペテルブルグのタンドラムブランド。
Regular、Medium、Miniと3つの大きさがあります。タンの形はYW PULSARと同じ感じ。
価格も500$とRAVよりお安いのと、こちらもAkebonoスケールがあります。
EOX Tongue pan
冒頭の動画でも出ているハンドパン奏者のNadishana氏プロデュース...?の新ブランド。
YW Pulsarとタンの形が似ています。同じくノートの追加やベース周波数や左右レイアウトなどカスタマイズができます。価格もお安め。GUDAと同じく両面タイプもあります。